お客様相談室の電話対応の仕事を始めて1年半。
落ち込んだり、緊張したり、うれしかったりと、1日の中で自分の感情が慌しく行き来しているような日々です。


友人に仕事の話をすると、ほとんどの人は「よくそんな仕事をしているね」と渋い顔をします。やはり「苦情・クレームの受付」というと暗いイメージがあるようで、「お客様の窓口」というイメージは持っていないようです。
逆に「わざわざ電話をかけてくるのはどんなお客様なの?」と聞かれることもあります。

確かに、電話という「1対1」の目に見えない2人だけの空間で、初対面の人と言葉だけのやりとりをするということは、気を使いストレスも溜まります。

ただ、申し出をされてきたお客様の気持ちを考えると、不安や怒り、どうしたらいいかわからない、といった何かしらの感情があってのアクションであり、また、それだけその商品(サービス)をより身近に感じて下さっている証拠とも思うのです。

「せっかく信頼して選んだ」そんなお客様の気持ちに応えなくては、という思いが自分の仕事の原動力となるのでしょうか。

今までの自分のお客様対応の仕事を通じて、信頼されることの喜び、感謝されることの喜び、先入観をもってはいけないこと、相手の立場に自分を置き換えて考えてみること、など、いろいろなことを学びました。それだけ環境(お客様や職場)に恵まれていたということかもしれません。

自分も普段の生活の中では「一人のお客様」になります。最近では、買い物の時など、気持ちのいい応対の時には素直に感謝の言葉をかけたり、気になることは恥ずかしがらず聞くようになりました。

そういった普段の自分の気持ちを忘れずに、「企業とお客様」という関係よりも「人対人」としての応対ができるようなれば、と思っています。

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    お客様対応から学ぶこと 
 新井 香 23期消費生活アドバイザー
     
39期消費生活コンサルタント
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