私がお客さま対応業務について今年で13年になりますが、今も試行錯誤、反省ばかりの日々です。その中で思うことは、お客さま対応の方法には「このようにすれば良い」という「最適解」は存在せず、毎日が考えさせられることばかりで、常に自己研鑽しながらより良いお客さま対応の方法を考え、実行していかなければならないという事ことです。つい先日も、訪問した他社の評価基準を参考にすることで、私のお客さま対応の方法を改善する機会を得ました。

これまで私がお客さま対応で最も気をつけてきた事は、どんなお客様にも決して顧客処理(お客さま対応ではなく)はしないという事でした。顧客処理とは、お客さま個人の背景や意見よりも企業としての効率化を重視して、「正論」でお客さまの申し出を処理してしまうことです。顧客処理をせずに、電話が鳴ると一呼吸置き、まず頭を白紙にしお客様が私の頭に絵を書いて下さるよう準備し対応します。中には、お客様のお申し出で「あんまりでは‥」と思う事もありますが、一旦すべて飲み込みます。以前は、とても飲み込めず直ちにお断りする事もありましたが、同じお断りするにしても、一旦お申し出内容をすべて飲み込んでからの方が、うまくご理解が得られる事が多いようです。

しかし、お客さま対応で気をつけなければいけないことは「顧客処理をしない」事だけではありませんでした。あるメーカーを訪ねた時「ありがとう」をお客様にどれだけ言ってもらうかも評価の対象となっている事を知り、早速私も「ありがとう」を頂く事を目標に電話対応をしてみました。具体的には以下のことに気をつけてお客さま対応を行うようにしました。

 理性的な静かな声より、明るく元気な声で対応する

 出来る限り親しくお話しをする

 これまで以上に親切丁寧に説明をし、補足談なども行う

このように対応することによって、お客様からのお礼のはがきやお電話が以前より増え、私のお客さま対応はより良いものになりました。 

これからも、現状のお客さま対応に満足する事なく、自己研鑽してより良いお客さま対応の方法を学んでいきたいと思っています。

column 023
どこまでも、終わりがないお客さま対応
藤本 直美 第6期消費生活アドバイザー
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